犠牲バントは何のメタファーなのだろう


野球だと
アメリカではより速い球、より大きなホームラン、その延長に勝利があればいい
規則で決まっていないことでも格好悪いことはしない

日本では緻密な野球、犠牲バント、相手をイライラさせる、すきを突く、相手の嫌がることを繰り返す、ファウルでカットして相手を疲れさせる
規則で禁止されていないことなら何でもやる

サッカーだと
有名になった、時間を潰すためにボールを回す

勝つためには何でもやる、自分の体力や技術の範囲内でギリギリの勝負をする人たちと
スポーツなんだから、一番うまいやつ、一番強いやつを決める、自分が一番強くないときは素直に相手を讃える人たちとの違い

スポーツと言っても興行なんだし、
あるいは地域のスポーツボスの生活の糧でありプライドである
より早く、より強くなんて、お題目だけ
なんとか高校が伝統校で今回で何回目の何だとか、選手には関係ない
挙句の果てにはいつものように日の丸を背負って、日の丸のためにと何のためらいもなく話している

まあ、興行スポーツはどうでもいいけれども
スポーツは薄められたセックスであるという考えがあって
リビドー発散の形式である

すると、
より早く、より強くという方向は素直に理解できる、リビドーで何を意味しているか分かる、しかし
犠牲バントで喜んでいるのはリビドーがどうなっているんだ
時間つぶしのパス回しはリビドーでいうとどういうことなんだ
何のメタファーなのだ

スポーツというのはつまり「一番元気なやつ」を決めて、讃えて、チアリーダーの女の子とカップルになる、という話だと思うんだけど
日本式野球は、一番強いやつがうっかりしている間に、メスをかすめ取って、妊娠させるような話に似ていないか

犠牲バントが得意な精子ってどうなんだ
内野安打の数を目標にしているなんておかしな精子ではないか

骨格とか筋肉の質とか運動神経とか、そもそも違うといえば違うので
それを補う工夫をしているのだろうけれども
「勝つ」ことと「一番元気」とが大幅にずれている

勝つことではなくて、一番元気になることを目指すのではないかな、本来は

一番元気なやつを決めるためにいろいろな工夫をしてルールというものが決まったのだろうけれども
ベースボールと野球は別のものだと多くの人が言うように
元気なやつが勝者というベースボールと
勝ったやつが元気ということにしようという野球とが
ずれている

犠牲バントが得意な精子卵子に一番乗りできないだろう
時間つぶしのパス回しして卵子にたどり着けるのか
内野安打をたくさん打ったとして卵子に一番乗りできるのか

などと思っていたのだが
大谷翔平の活躍が大変喜ばしいし、筒香、柳田も喜ばしい