白くする捜査

“新谷:かつて警察庁長官だった人と食事をしたとき、冤罪の話になったんです。なぜ冤罪が多いのかと尋ねたら、彼は「白くする捜査をしてないからだ」と答えた。捜査の現場はつねに相手がクロだと思って、黒くする捜査をする。すると、相手がシロである証拠が目に入らなくなる。そこで「白ではないか」という視点のもとでもう一度捜査をし直すと、見落としていた被疑者がシロである証拠、これを「消極証拠」と言うんですが、それが浮かび上がってくることがあるんだそうです。だから「白くする捜査」を怠ってはいけないと。”
なぜスクープを連発できるのか  新谷学・週刊文春編集長