〜さくらさんの知恵袋〜9 「お花のための草むしり」

さくらさんは近くをお散歩します。そこは砂利道で、草の中にひがんばなや小菊、水仙などが咲くところ。あまりにも草がぼうぼうな時は、草むしりをするそうです。そんなとき、こころに留めている言葉は、小さな子の一言。「虫のおうちがなくなっちゃうから、草、ぜんぶとらないでね」。さくらさんはその言葉を受けとめて、虫のおうちを残しておいて、お花のために草をむしります。
ふだん何気なく通っている道に草が生えている、そこには、花も咲くけれど虫も住む。それを見つけられるやわらかなまなざしで、もういちど身の回りを見渡してみたいものです。
今まで気がつかなかったけれど、そこに小さなきらきらが待っているかもしれません。
さくらさんの真似をして、ふだんの生活の視点をすこしだけ変えてみたら、すてきなことが起こりそうな予感がします。