小西甚一『日本文学史』

連歌の美は花や鳥の美しさではなく、花らしさや鳥らしさの美しさなのである」ドナルドキーン序文。

「花」=「花そのもの」+「花の花らしさ」

「花の花らしさ」を描けば絵。詠めば歌である。
「花そのもの」は不在であったとしても、「花の花らしさ」は存在することが可能である。
「花の花らしさ」を抽出純化すれば、それにより歌の優劣を決することまでができるようになる。そうした美意識が日本語の背骨になる。